白髪染めの危険なリスクとは
わざわざ美容院で高いお金を出して白髪染めをしなくても、今は自宅で簡単に白髪染めができる時代です。ドラッグストアに行けば、白髪染めだけでもざっと20種類ほどは並んでいるのを見かけます。中には、テレビや雑誌で見かけた白髪染めを見つけたりすると「これ、良さそう」を手に取る人も多いかもしれません。
ですが、その白髪染めは本当にあなたにあっているものでしょうか?
実は2018年3月に、首相官邸の公式LINEからヘアカラーを注意喚起するコメントが発表されています。
>首相官邸の公式LINEはこちら
ヘアカラーはその時の体調や個人の体質によって、アレルギー反応やかぶれ・かゆみがが生じる危険性があるため、使用前には必ずパッチテスト(皮膚アレルギー試験)を行い正しい使い方をしましょう。という内容です。
白髪染めによる人体への影響
アレルギー症状
白髪染めによるアレルギー反応とは、体内に入ってきたアレルギーの原因となる成分に対して体の免疫が異常な反応をすることをいいます。具体的には頭皮のかぶれ、腫れ、かゆみ、痛みといった症状が多く見られますが、アレルギー反応の一種である「アナフィラキシーショック」によって呼吸困難になる場合もあります。
アナフィラキシーショックとは、全身にじんま疹が発症したり呼吸困難などに重篤なアレルギー反応が突然起こることで、命の危険性すらあります。
白髪染めによってアレルギーが出る人もいれば出ない人もいて、人それぞれ個人差があり、今まで大丈夫だった人も1度白髪染めをしただけである日突然、かぶれることもあります。「ただ少しかゆみがあるだけ」と、油断するのではなく、使用する毎にかゆみやヒリヒリ感を感じたり、強く感じるようになってきた場合は、白髪染めによるアレルギーの可能性が考えられます。
そのため、白髪染めを使用する前には、必ずパッチテスト(皮膚アレルギー試験)を行い、アレルギー反応が見られないことを確認して大丈夫なら白髪染めをしてみるようにしてくださいね。
ただし、過去に白髪染めでかぶれたことがある方はパッチテストも危険です。そのような方は、白髪染めではなく、ヘアマニキュアなどの半永久染毛料などの使用をおすすめします。
ダメージヘア
白髪染めをすると髪の毛がパサパサになってしまったという声をよく聞きます。白髪染めには「過酸化水素」という成分が含まれていて、この成分が髪の水分を外に出してしまうため、髪の毛から水分が失われていきます。それが髪の毛のパサつきの原因です。白髪染めをする回数が増えたり、パーマをかけたりすることで髪の傷みがひどくなり、枝毛・切れ毛が目立つようになるのです。
白髪染めの危険な成分とは
では、白髪染めに入っているアレルギーの原因となる成分についてみていきましょう。
ジアミン
ドラッグストアで売られている多くの白髪染めに使われている身体に深刻な影響を与える化学物質が、「パラフェニレンジアミン(通称ジアミン)」です。ジアミンは髪に白髪染めを塗布した後、黒く発色させるための成分で白髪を黒くするには必須な成分といわれています。
しかし、ジアミンはアレルギー反応を起こす危険性があるだけでなく、強い発がん性などに深刻な問題を発症させる可能性があることが明らかになっています。
日本では、ジアミン系の薬剤は一般的な白髪染めに使用されていますが、’91年にはフィンランドで使用が禁止され、その後、世界各国でも使用禁止の流れが広がっています。
また、パラフェニレンジアミンは、血液中のヘモグロビンを「メトヘモグロビン(運動能力を失ったヘモグロビン)」に換える役割をし、血中のメトヘモグロビン濃度が高くなると、血尿などの症状が表れるため、腎臓病や血液疾患のある人は白髪染めの使用はやめておきましょう。
アンモニア水や過酸化水素水
白髪染めにはジアミンだけでなく、アンモニア水や過酸化水素水も含まれるケースが多くみられます。これらもジアミンと同じように皮膚に接触するとアレルギー反応を起こす危険性があります。アレルギー反応は、白髪染めを塗布した部分に限らず、顔や首、足の裏など全身にまで広げる人もいて、人によっては大きく腫れることもあります。
アニリン、ニトロベンゼン
アニリン、ニトロベンゼンといった化学物質も人体には刺激が強く、肝臓疾患を引き起こす危険性があるとされています。
記事参照元:日本ヘアカラー工業会ホームページ